近年、ファッションシーンで急速に注目を集める「ブロークコア（Blokecore）」。
このスタイルは、イギリスのサッカー文化を背景に生まれ、古着やユニフォーム、スポーツブランドを中心に構築された新感覚のストリートファッションです。
セレブやインフルエンサーの間でも人気が高く、TikTokなどのSNSを通じて世界的に広がっています。
この記事では、ブロークコアの起源や特徴、人気アイテム、そしておすすめブランドまで徹底的に解説します。
ブロークコアとは？起源と意味を解説
ブロークコアとは、サッカーを愛する“普通の男たち”の着こなしから生まれたスタイル。
もともとはイギリスのサッカーファンたちが試合観戦時に着ていたスポーツウェアやユニフォームをルーツにしています。
それが古着文化やストリートファッションと融合し、独自のトレンドへと発展しました。
現在では、ジェンダーを問わず楽しめるユニセックスなスタイルとして、ファッションシーンに新たな風を吹き込んでいます。
「ブローク（Bloke）」はイギリス英語で“男”や“兄ちゃん”を意味
「ブローク（Bloke）」という言葉は、イギリスで“普通の男性”“兄ちゃん”を指すスラングです。
つまり、ブロークコアとは「一般的な男たちのスタイル」を意味します。
もともとはサッカーを愛する労働者階級の男性たちが、試合観戦や日常で着ていたユニフォームやトラックジャケットに由来。
このリアルで無理のない着こなしが、逆にファッションとして新鮮に映り、若者やセレブの間で再評価されました。
サッカー観戦文化から派生したストリートスタイル
ブロークコアの根底にあるのは、イギリスのサッカー観戦文化です。
サポーターたちはチームカラーのユニフォームを着て試合に臨み、そのファッションがやがて街のスタイルとして定着しました。
トラックジャケットやナイロンパンツ、スニーカーなどの動きやすいアイテムを中心に構成され、ストリートにも馴染むカジュアルさが特徴。
こうした“リアルな生活の延長線上”にあるファッションが、現代のストリートトレンドとして再評価されているのです。
古着やスポーツブランドを中心に構築される背景
ブロークコアが注目を集める理由の一つに、古着文化との親和性があります。
adidasやUMBRO、NIKEといった90年代のスポーツブランド古着は、ユニフォームのレトロなデザインや色使いが特徴的で、ブロークコアの雰囲気にぴったり。
加えて、サステナブルな古着志向が高まる中で、手に入りやすく個性を出しやすい点も人気の要因です。
現代では、古着屋やフリマアプリで見つけた一点ものを組み合わせたスタイルが主流となっています。
ブロークコアが生まれたルーツ｜サッカーとユニフォーム文化
ブロークコアの原点は、1990年代のイギリスにあります。
当時、サッカーファンたちがスタジアムで着用していたクラブチームのユニフォームやトラックジャケットが日常着として広がり、サッカー文化とストリートが融合しました。
そこから、スポーツブランドの象徴的なデザインがファッションとして再評価され、古着市場でも注目を浴びるようになります。
ブロークコアは、そんなユニフォーム文化の再構築でもあるのです。
1990年代のUKフットボールカルチャーがベース
1990年代のUKカルチャーでは、サッカーは単なるスポーツではなくライフスタイルそのものでした。
試合の日には街中にユニフォーム姿の若者が溢れ、彼らの着こなしが“リアルなファッション”として根付きました。
その後、Britpopシーンのアーティストやストリートファッションの台頭と共に、スポーツ×音楽×ファッションの融合が進行。
この時代のスタイルが、現代のブロークコアに直結しているのです。
クラブチームのユニフォームやトラックジャケットを日常着として着用
サッカーファンがチームの誇りを身にまとう象徴として着ていたユニフォームやトラックジャケットは、やがてストリートの日常着として定着しました。
adidasの3本ラインやUMBROのエンブレムは、ファッション的価値を持つシンボルとなり、古着としても人気に。
特に90年代～2000年代初期のアイテムは、素材感や配色が絶妙で、現代のブロークコアコーデにもぴったりのアクセントになります。
adidas、UMBRO、NIKEなどスポーツブランドの台頭
ブロークコアを語る上で欠かせないのが、adidas、UMBRO、NIKEといったスポーツブランドの存在です。
これらのブランドは当時、サッカーを中心としたスポーツシーンを席巻し、ファッションアイコンとしても確立しました。
特にadidasのトレフォイルロゴやUMBROのダイヤ柄は象徴的で、古着市場でも高値で取引されています。
現在もブロークコアの主軸として、古着コーデに欠かせない存在です。
セレブも夢中！ブロークコアが世界的に流行した理由
ブロークコアが一気にトレンド化した背景には、海外セレブやインフルエンサーの存在があります。
特にファッション感度の高いアーティストたちがユニフォームやスポーツウェアを取り入れたことにより、ストリートに再燃しました。
さらに、古着ブームやスポーツブランド人気の再上昇も相まって、ブロークコアはSNSを通じて世界的な広がりを見せています。
ハリー・スタイルズやベラ・ハディッドなどが着用
ハリー・スタイルズやベラ・ハディッドといったファッションアイコンたちが、ブロークコアスタイルをSNSで発信したことで一躍注目されました。
彼らはサッカーユニフォームをデニムやスラックスと合わせるなど、シンプルながら抜け感のあるコーデを披露。
スポーティなのに上品で、セレブらしい余裕を感じさせる着こなしは、多くの若者たちに影響を与え、トレンドとして確立されるきっかけとなりました。
SNSやTikTokでの拡散効果
ブロークコアは、TikTokやInstagramなどのSNSで爆発的に広まりました。
特に若い世代のユーザーが「#blokecore」タグを付けて自分のコーデを投稿し、リアルな日常スタイルとして浸透。
スポーツウェアの手軽さと古着の個性を組み合わせることで、誰でも真似しやすいスタイルとして支持されています。
ファッション感度よりも“リアリティ”が評価される今の時代にマッチした、新しいトレンドの形です。
古着ブームとの親和性の高さ
世界的な古着ブームの流れも、ブロークコア人気を後押ししています。
サッカーユニフォームやトラックジャケットは、90年代や2000年代初期の古着市場で豊富に流通しており、入手しやすく価格も手頃。
さらに、ユーズド特有の色あせやプリントのひび割れが、ブロークコアの“リアルで生活感のある雰囲気”にマッチしています。
古着好きにとっては、自然に取り入れられる進化系トレンドといえるでしょう。
ブロークコアの特徴とファッション要素
ブロークコアの魅力は、スポーツ×ストリート×古着の絶妙なミックス感にあります。
清潔感のあるユニフォームをベースに、古着特有の風合いを加えることで、リアルでありながらファッショナブルに仕上がるでしょう。
さらに、トラックジャケットやポロシャツなどのアイテムを取り入れることで、どこかレトロな雰囲気も演出可能。
全体的にリラックスしたムードが特徴のスタイルです。
スポーツ×ストリート×古着のミックス感
ブロークコアは、スポーツの機能性、ストリートのカジュアルさ、古着の個性が融合したスタイルです。
派手すぎず、どこか生活感のあるバランスが特徴で、気取らないおしゃれを演出します。
ユニフォームやジャージを軸に、古着のスニーカーやデニムを合わせることで、ヴィンテージの雰囲気がより際立つでしょう。
トレンドでありながら普遍性を感じさせるのが、このスタイルの大きな魅力です。
ユニフォーム・トラックジャケット・ポロシャツなどが定番
ブロークコアの定番アイテムは、やはりユニフォームをはじめとしたスポーツウェアです。
特にadidasのトラックジャケットや、UMBROのサッカーシャツは象徴的。
ポロシャツやナイロンパンツなど、90年代を思わせる素材感が人気を集めています。
これらを古着で取り入れることで、リアルで抜け感のあるスタイルが完成。
日常に溶け込みつつも、しっかりとトレンド感を演出できます。
スニーカーやデニムで抜け感を出す
ユニフォームやスポーツトップスに合わせるなら、スニーカーやデニムは欠かせません。
特にadidasのサンバやPUMAのスウェードなど、クラシックなレトロスニーカーが好相性。
ボトムスにはルーズシルエットのデニムを合わせると、ブロークコアらしい“こなれ感”が生まれます。
過度に作り込みすぎず、自然体のバランスでまとめることがこのスタイルのポイントです。
ブロークコアファッションの人気アイテム
ブロークコアを構築するうえで欠かせないのが、古着市場でも人気のあるスポーツアイテムたちです。
特にサッカーシャツやトラックジャケット、ゲームシャツ、レトロスニーカーは定番中の定番。
これらを1点投入するだけで、簡単にトレンド感を演出できます。
以下では、それぞれのアイテムの魅力と選び方のポイントを紹介します。
サッカーシャツ
ブロークコアの象徴的アイテムがサッカーシャツです。
クラブチームのエンブレムやスポンサーのロゴが入ったデザインは、ストリートでも存在感抜群。
古着なら90年代のadidasやUMBRO製が人気で、ややゆるめのサイズ感がポイントです。
インナーにロンTを合わせたり、ジャケットを羽織ったりして、スポーティさと抜け感を両立させるのがおすすめです。
トラックジャケット
トラックジャケットは、ブロークコアの中でも特に汎用性の高いアイテム。
シンプルな3本ラインやロゴが映えるデザインは、どんなスタイルにもマッチ。
古着では、90年代のadidasやPUMA製が定番で、レトロカラーを選ぶと雰囲気が増します。
デニムやスラックスと合わせれば、ストリートにもモードにも振れる万能アイテムです。
ゲームシャツ
ゲームシャツは、スポーティかつラフな印象を与えるアイテムです。
通気性が良く、ゆったりとしたシルエットが特徴。
古着ではNBAやNFLなどアメリカスポーツのユニフォームも人気です。
オーバーサイズで着こなすことで、ストリートらしいリラックス感を演出。
カジュアルながらトレンド性も高く、男女問わず楽しめるアイテムです。
レトロスニーカー
足元には、レトロスニーカーが欠かせません。
adidas「Samba」や「Gazelle」、NIKE「Cortez」など、クラシックモデルがブロークコアスタイルに最適です。
新品ではなく、古着やユーズドの風合いを選ぶことでよりリアルに。
デニムやナイロンパンツに合わせることで、スポーツとストリートの融合を足元から体現できます。
ブロークコアにおすすめのブランド11選
ブロークコアを象徴するブランドは、スポーツの歴史を感じさせる名門ばかり。
adidasやUMBROのような老舗から、ハイブランドのBALENCIAGA、ストリート系のSTUSSYまで幅広く揃います。
ここでは、それぞれのブランドの特徴と、ブロークコアスタイルとの相性を解説します。
adidas（アディダス）
adidasはブロークコアの中心的存在。
3本ラインのトラックジャケットやサッカーユニフォームはこのスタイルの象徴です。
特に90年代のトレフォイルロゴは古着市場で人気が高く、ブロークコアコーデの軸になります。
スニーカー「Samba」や「Gazelle」も定番で、トップから足元までトータルで取り入れられるブランドです。
UMBRO（アンブロ）
UMBROはイギリス発祥の老舗ブランドで、ブロークコアのルーツを象徴する存在です。
90年代のサッカーユニフォームやトラックトップは、現在でも古着ファンに人気。
ダイヤ柄のロゴが特徴で、adidasよりもローカルでリアルな雰囲気を演出します。
ユニフォームを軸にした“オーセンティックなブロークコア”を目指すなら欠かせないブランドです。
NIKE（ナイキ）
NIKEはスポーツとストリートの融合を象徴するブランドです。
特に90年代～00年代のサッカーユニフォームやウインドブレーカーは、ブロークコアのトレンドにぴったり。
現行品でも「F.C.ライン」などが人気で、機能性とデザイン性のバランスが秀逸。
スニーカーでは「Cortez」や「Air Max」などのクラシックモデルがおすすめです。
FRED PERRY（フレッドペリー）
フレッドペリーは、サッカー文化とストリートを繋ぐ英国ブランド。
ポロシャツやトラックジャケットが代表的で、上品ながらブロークコアにも自然に馴染みます。
襟付きのデザインや細身のシルエットは、カジュアルすぎない印象を与え、セレブやモード層にも人気。
ユニフォームを少し大人っぽく着こなしたい人に最適です。
KAPPA（カッパ）
KAPPAは、イタリア発のスポーツブランドで、背中合わせの男女ロゴが特徴。
レトロなトラックジャケットやジャージが多く、90年代ブームの再燃で再び注目を集めています。
ブロークコアの“レトロスポーツ感”を出すなら欠かせないブランドで、古着屋でも人気の高いアイテムが豊富。
カラーリングも個性的で、コーデに遊びを加えてくれます。
BALENCIAGA（バレンシアガ）
BALENCIAGAは、ハイブランドの中でも特にブロークコアを意識したデザインを展開。
オーバーサイズのトラックジャケットやサッカーモチーフのトップスなど、ストリートとモードの融合が魅力です。
セレブたちが取り入れたことで、ハイファッションの世界にもブロークコアが広がりました。
上質な素材で楽しむラグジュアリーな解釈が魅力です。
GUCCI（グッチ）
GUCCIは、スポーツテイストをエレガントに昇華させたブランド。
トラックパンツやポロシャツをベースにしたコレクションも多く、ブロークコアを高級感あるスタイルに引き上げています。
セレブたちの間ではGUCCIのスポーツアイテムを古着風に着こなすのが人気。
レトロでラグジュアリーな“上級ブロークコア”にぴったりです。
STUSSY（ステューシー）
STUSSYは、ブロークコアにストリート感をプラスする代表格。
サーフカルチャー発祥ながら、スポーツや音楽との融合で独自の存在感を持ちます。
シンプルなロゴTやナイロンジャケットをユニフォームと組み合わせれば、90年代ストリートの雰囲気が再現可能。
ブロークコアをカジュアルに楽しみたい人におすすめです。
DIME（ダイム）
カナダ発のスケートブランドDIMEは、スポーツとストリートの融合が得意。
シンプルなロゴスウェットやトラックトップが多く、ブロークコアのエッセンスを取り入れやすいブランドです。
上品さと遊び心を兼ね備えたデザインは、ユニフォームや古着のミックスにも最適。
若者層から支持を集める新世代ブランドです。
DUCKDIVE（ダックダイブ）
韓国発のストリートブランドDUCKDIVEは、Kカルチャーの中でブロークコアを牽引する存在。
サッカーモチーフのトップスやロゴスウェットなど、スポーツ要素をモードに落とし込んだデザインが魅力です。
韓国セレブやインフルエンサーも多数着用しており、東アジア圏でのブロークコア人気を支えています。
SCULPTOR（スカルプター）
同じく韓国ブランドのSCULPTORは、レディース視点からのブロークコア解釈で注目されています。
クロップド丈のトップスやショートスカートなど、女性らしいラインを取り入れつつ、スポーティにまとめるのが特徴。
古着のユニフォームやスニーカーと組み合わせることで、韓国的なストリート感が完成します。
ブロークコアは古着とスポーツが融合した次世代スタイル
ブロークコアは、古着・ユニフォーム・スポーツの3要素が融合した新時代のストリートスタイルです。
英国のサッカー文化をルーツに、セレブやインフルエンサーが火付け役となり、世界中へ広がりました。
古着屋で手に入るサッカーシャツやトラックジャケットを取り入れるだけで、誰でも簡単に楽しめるのも魅力。
あなたもお気に入りの古着を見つけて、リアルで自由なブロークコアファッションを楽しんでみてください。
コメント